ソフト・ローンとは

国際開発協会(International Development Association=IDA、第二世銀)の提供するような緩やかな貸付条件の借款のこと。発展途上国は先進国からの経済援助や商業信用を受けているが、途上国のなかには債務の返済が多額になり、国際収支上の負担が大きくなり、円滑な経済開発の促進、特に社会的間接資本(インフラストラクチャー)の整備が困難に陥っている国もある。国際復興開発銀行世界銀行)は、発展途上国に対する開発融資を主な業務にしているが、その貸付原資の大部分は外部からの借入金に依存しているので、資金調達コストを基礎に金利が設定され、準商業ベースの貸付条件になっている。したがって、前述したような発展途上国は、世界銀行より一段と緩和された融資条件が必要であり、この要請に応えるためにIDAが設立された。IDAの融資条件は、無利子、手数料0.75%、償還期間35年〜40年、10年間の据置、その後の10年間は元本の1%ずつ、30年間は3%ずつの返済という、世界銀行と比較すると極めてソフトなことから、このような貸付のことをソフト・ローンという。