シンジケート・ローンとは

複数の銀行が協調融資団を蘇生して、中長期貸付などの信用供与を行う形態のこと。貸付以外にCP発行保証や借入保証などを含めてシンジケート・クレジットと呼ぶこともある。シンジケート・ローンの貸付金利は一般的に短期のユーロ金利を基準としているため、貸出銀行は容易に短期のユーロ資金を調達して、金利リスクを避けながら中長期ローンに参加できるようになり、大型のシンジケート・ローンの組成が可能になった。引受や組成には日、米、欧の大手銀行や多国籍銀行があたるが、参加ステータスには主幹事、幹事、副幹事、一般参加などがあり、資金力やノウハウに応じて小規模銀行の参加も可能である。
シンジケート・ローンは1960年代の後半に始まった取引だが、ユーロ市場の成長とともに急拡大した。特に1973年のオイル・ショックでは、OPEC諸国に集中したオイル・マネーがシンジケート・ローンの形で非産油発展途上国に還流した。