延払いとは

掛売のような売り手が買い手の信用や資力を信認して物品代金の支払いを、商品を引き渡した後一定期間猶予する方法を一般に延払いと呼ぶが、貿易決済での延払い輸出とは、発展途上国向けに大型機械やプラントなどを輸出するときに、輸出代金が高額になるため、その代金決済を、輸出者が相手国輸入者に対して一定期間にまたがる分割払いを認める形で信用を供与することである。
日本では「貨物の船積の日後2年以上の期間に支払いの受領する方法」は、旧来の輸出貿易管理令の特殊決済方法に該当しており、通産大臣による承認を要していたが、外為法の改正により必要がなくなった。
延払い輸出は、輸出者が自己資金でそれを賄うには資金負担が過大になるため、国際協力銀行市中銀行が協調して輸出者に延払い部分を貸しつける制度があり(サプライヤーズ・クレジット)、両銀行が輸入者に輸出国経由で長期分割弁済による貸付を行い、輸出者に現金決済ができるようにする制度もある(バイヤーズ・クレジット)。