東京ラウンドとは

第7回目のGATTラウンド交渉、1973年9月の「東京宣言」に基づいて1979年7月にかけて開催された。関税引き上げ、非関税障壁の軽減・撤廃などの交渉。工業品の関税引き下げ率33%、その貿易額1550億ドル程度であった。
東京ラウンド開催の背景には1971年のニクソン・ショック、1972年の国際穀物価格の暴騰、1973年の第一次石油ショックなど、GATT秩序の根底を揺るがすような出来事が頻発したことが頻発したことがある。
東京ラウンドが従来のGATTラウンドと違っていたところは、一般的な関税交渉から非関税障壁問題交渉への転換であった。工業製品関税交渉よりも農業問題、非関税措置・セーフガード問題などがクローズアップされてきた。具体的交渉グループとしては、関税、非関税措置、セクター、セーフガード、農業、熱帯産品、フレームワーク七つの組織から構成され、交渉の多元化が目立った。
関税交渉の結果は、工業品の関税引き下げ率33%、貿易額役1550億ドルで、過去最高のものであった。非関税障壁の成果としては、多国間協議を通じて、補助金、相殺関税、政府調達などの国際協定コードの策定がある程度実現できたことである。日本の農業残存輸入制限11品目の自由化・輸入枠拡大も実施された。