通関ベースとは

ひとつの国の貿易額を捉えるとき、税関を通過した貨物の流れを基準に集計したものを通関ベース貿易額といい、日本では大蔵省関税局が作成する外国貿易統計に表示される。外国貿易統計は、税関に提出された輸出入申告書、船舶の入出港届けなどに基づき作成され、ひとつの国の貿易状況を示す基本的な統計である。原則として、輸入については輸入許可あるいは輸入承認が出された日をもって計上され、計上金額は、輸出がFOB価格、輸入がCIF価格で表示される。また別国では、輸出が仕向地、輸入は原産国により区分されている。
外国貿易統計ではこのように、輸入金額がCIF価格で計上され、サービスの対価である運賃や保険料が含まれるので、輸出入金額の対比にはその点で注意を要する。なお、貨物の通関量に関係なく、外国為替の受払いを基準として貿易額を集計したものを為替ベース貿易額という。