求償貿易とは

2国間の各商品の純粋な物々交換、つまりバーター取引のことをさすが、この種の取引は、個別契約の範囲で実行するには限りがあるため(双方の当事者が要求する商品と数量がガチする場合が少ないため)、輸出入を行う企業間ないし国家間で、その輸出総額と輸入総額の均衡がとれるよう輸出入品目とその価額を協定し、さらに多額の物品売買が行なわれても、正価(国際決済通貨)の移動を伴う必要がないように協定する。これが求償貿易協定(Compensation Arrangement)と呼ばれたことから、バーター取引に代わって求償貿易という言葉が使われるようになった。広義には「輸出と輸入を結合して、交互に均衡を求めて行う双務的取引形態の総称」と定義され、かんたー・トレード(Countertrade)と同一の定義がされるが、両者は別の取引形態であることに注意が必要である。求償貿易の取引形態には、バーター取引、カウンター・パーチェス(Counter Purchase)、バイ・バック(Buy-back)がある。