対顧客相場とは

為替銀行が対顧客取引に適用する相場のこと。為替銀行が顧客と外国為替取引に適用する為替相場は原則として為替銀行の相場を基準に、銀行の利ざやを加減して算出されるが、市場取引の基準の取り方は直物取引と先物取引では取り扱いが異なっている。
為替手形の買取りや、輸入為替の決済、送金など当日決済が行なわれる直物取引については公示相場制度がとらえる。つまり午前10時近くの市場相場を基準に原則としてその日1日適用する顧客相場を決定し、店頭に公示する方式である。店頭公示相場（Exchange Quotation）には電信売（買）相場、一覧払手形買相場、現金売（買）相場など取引種類に応じて各種の相場が公示される。
翌日以降の決済が予定される取引の為替相場を予約する先物取引は、原則として予約締結時点の市場の実勢相場を基準に顧客相場が決定されるのが一般的である。