スイッチ貿易とは

スイッチ貿易は仲介貿易の一種であり、二国間清算鑑定の多角的使用を基礎とするところに特徴がある。清算勘定では一般的に二国間貿易の黒字国が、清算勘定の一部ないし全てを譲渡することができ、清算勘定黒字分の権利を所得する第三国は、清算勘定赤字国から商品を購入して、これを他の国へ転売する場合、この第三国の商社がスイッチャーであり、スイッチャーは手数料や割引利益、つまりスイッチ・コミッションを取得する。このような取引形態がスイッチ貿易であり、この場合、商品は第三国を経由することなく転売先に直送されることになる。
スイッチ貿易では、清算勘定赤字国はハード・カレンシー不足に関連した問題を緩和し、資金難を回避することが可能だが、実際の取引では清算勘定赤字国の商品は、国際的な市場性に乏しく、品質や規格で劣っていたり、価格が割高であることがおおいので転売が容易ではなく、バーターなどの形態を含む一連の複雑な国際取引を通じて商品をハード・カレンシーに交換することとなる。