ダンピングとは

不当廉売のこと。特に輸出ダンピングでは、外国との国際競争を有利にするので、国内市場価格より輸出価格を低くすることをいう。1970年代、日本はカラーテレビの対米輸出で、国内市場価格よりも低い価格で輸出したので、その二重価格をアメリカから指摘され、不当廉売のダンピング認定をうけた。これは日本の労働条件などの社会的犠牲を背景にして、輸出品の不当廉売を行ったソーシャル・ダンピングの性格を帯びているといえる。このほか、カクテル・ダンピングや継続的ダンピング、特に輸出取引を優先させるため、自国の為替相場を不当に切り下げるような為替ダンピングもある。