市場介入とは

為替市場の動きを抑制ないし誘導する目的で中央銀行が為替市場で行う操作のこと。たとえば為替市場で円買いドル売りが強まって円高が大きく進むような場合に、日本銀行が為替市場で円売りドル買いの為替取引を行って円高進行を抑えるような取引を市場介入と呼ぶ。
市場介入の方法には、ひとつの国の中央銀行が単独で行うものと、主要国の中央銀行が協調して行うものとがある。後者は協調介入と呼ばれ、一般に前者よりも効果が大きい。また日本銀行が、たとえば英蘭銀行(バンク・オブ・イングランド)に依頼してロンドン市場での日銀勘定の市場介入を行う委託介入の形がとられる場合もある。
日本銀行の市場介入は外為銀行に依頼して行うものと、ブローカーと呼ばれる外為仲介人に売買注文を出すものがあるが、そのときの市場の動きにより、介入効果の高い法を日銀が選択する。なお日本の市場介入は外国為替資金特別会計の勘定を使用し、日銀が大蔵省の代理として行う。