パーシャル・シップメント(分割船積)とは

契約した貨物の数量が大量な場合などに、何回かに分けて積み出すことである。通常は分割の回数や各回のの積出し量や各船積時期は入入業者が指示する。国際貿易取引の慣習では、特約がない場合は、輸出業者は分割して船積みすることができる。輸出業者が分割…

ノン・デポジタリー・コルレスとは

コルレス先銀行のうち、自行名義の為替決済勘定を開設していない先のこと。為替取引を委託するコルレス銀行には為替決済勘定を設けて資産決済まで行えるコルレス先と為替決済勘定は設けていないコルレス先がある。このうち為替決済勘定の設けてあるコルレス…

延払いとは

掛売のような売り手が買い手の信用や資力を信認して物品代金の支払いを、商品を引き渡した後一定期間猶予する方法を一般に延払いと呼ぶが、貿易決済での延払い輸出とは、発展途上国向けに大型機械やプラントなどを輸出するときに、輸出代金が高額になるため…

ノーティファイ・パーティー(通知先)とは

船会社が輸出貨物について通知する相手先のことで、指図式船荷証券(Order B/L)などに記入されるもののこと。ノティファイ・パーティーは船荷証券に記載されるものの一部で、指図式船荷証券では通常、このノティファイ・パーティーの欄にバイヤー名を記入す…

眠り口銭とは

一般に口銭は代理店、委託販売契約の受託者、委託された輸入問屋などに払われる手数料(Commission)。しかし、眠り口銭は上記とは異なり、実際には何の実質的業務活動にも関与せずに、手に入れる手数料である。たとえば、ある貿易商社が海外の買い手とFOBの…

ネッティング(相殺決済)とは

相互に支払いと受取りがある場合、その差額のみを一方が他方に支払う方法のこと。ネッティングとは交互に輸出入取引のある企業同士などが、お互いに受取、支払いを行う金額を相殺して、その差額のみを一方が支払う方式である。こうした取引は、従来、商社等…

ネゴ(買取り)とは

銀行の顧客の依頼に基づき輸出荷為替手形などの代金を回収する前に支払いを実行すること。外貨建の手形や小切手の代金を回収する前に顧客を支払うこと、つまり、立替払い融資である。これに対して回収後に支払うのが取立て(Collection)である。銀行の外国…

値洗いとは

金融先物取引所で毎日、営業終了後に行なわれる未決済取引(建玉)の評価替えのこと。先物取引は約定時に決済を行い代わりに、証拠金の差し入れが義務づけられている。日々の値動きによって、評価損が発生した場合、証拠金の積み増しを行う必要があり、取引…

入札保証とは

工事請負などの国債入札で入札開催者が入札参加者に積み立てを要求する保証金のこと。不正業者の入札を防止したり、落札者が契約の締結を拒否したり、落札者が契約の締結を拒否したりするのを防ぐための保証金である。 実際には、現金や証券の積み立てに代え…

荷物引取保証とは

船荷証券未着時点で輸入貨物を受け取るために輸入者が船会社に差し入れる保証状のこと。輸送荷物は原則として船荷証券と引換でなければ受け取れないが、船荷証券が未着のうちに荷物が到着した場合、輸入者は商機を逸したり、費用負担などの理由から荷物の早…

日本海事検定協会とは

運輸省により管轄されている海運貨物の鑑定、検量、検収などを行い、それらの鑑定書・証明書を発行する公益財団法人のこと。ほかに新日本検定協会がある。この検定協会は貨物の重量、容積などの報告書を発行する。それに基づき海上運賃が計算され、その証明…

NIFとは

長期間にわたり短期債を繰り返して発行し、資金調達ができる与信枠のこと。借り手が6ヶ月などの短期債やCDなどを発行し、短期資金を繰り返し調達できるできる与信枠を銀行が借り手に対して長期間にわたり供与する取引である。借り手が発行した短期債が売れ残…

日本円・ドル委員会とは

日本の金融・資本市場の自由化、円の国際化を大幅に推進することになった日米の特別会合のこと。1983年11月のレーガン大統領訪日時の日米蔵相会談で設置が決定した委員会のことで、正式には「日米共同円・ドル・レート、金融・資本市場問題特別会合」と呼ば…

ニクソン・ショックとは

1971年8月15日、ニクソン米大統領が発表した新経済政策の内容、またそれが世界に与えた影響を指す用語。アメリカは第二次世界大戦後から1950年代までは、豊富な金準備を背景として各国の中央銀行が要求すれば、いつでも1オンス=35ドルの固定比率で米ドルと金…

荷為替手形とは

運送途上の貨物が担保として添付されている為替手形のこと。輸出者が輸入者を名宛人(支払人)、輸出者の取引銀行を受取人として振り出し、輸送中の貨物を担保とするために船荷証券などの船積書類を添付した為替手形で、信用状つきと信用状なし、および支払…

荷為替信用状とは

信用状のなかで、輸出入取引を円滑にするために使用されるもので、船荷証券などを伴う信用状のこと。荷為替信用状の代表的な利用法は輸入者の依頼に基づき、輸入者の取引銀行が輸出者を受益者とした信用状を発行するケースである。信用状条件に基づき輸出者…

荷受人とは

売買契約では販売を委託された販売受託人、運送上では荷物を受け取る者のこと。船荷証券が記名式船荷証券の場合には、荷受人として記載された買い主が荷受人となる。一方、指図式船荷証券の場合では、裏書によって荷受人として指定された者や、白地裏書によ…

NIEs(新興工業経済地域)とは

韓国、台湾、メキシコなど1960年代から1970年代にかけて輸出主導型の経済成長政策を推進して急速な工業化に成功し、所得水準の向上、世界の工業生産や工業製品貿易に占めるシェアの拡大を短期間に達成した一群の発展途上国のこと。 従来は新興工業国(NICs)…

南北貿易とは

主に地球上の南側に位置している発展途上国と、北側に分布している先進工業国とで生ずる対立または協調の関係を南北問題といい、南北問題を貿易面からとらえて南北貿易と呼んでいる。 発展途上国は国際分業制の下で、農産物や天然資源などの第1次産品の生産…

並為替とは

逆為替に対するもので送金為替、順為替ともいう。債務者が債権者に送金する場合に利用される。並為替は貿易取引のほか保険料や運賃などの貿易外取引の支払い、資本取引の支払いなどに利用される。並為替は為替と代金が双方とも債務者から債権者に流れるもの…

NAFTA(北米自由貿易協定)とは

North America Free Trade Agreement の略であり、アメリカ、カナダ、メキシコの3ヶ国からなある自由貿易協定・地域経済統合の構想のこと。アメリカとカナダの両国は、1988年に米加自由貿易協定に調印し、1989年1月から発行しているが、これをメキシコに拡大…

NACCSとは

航空貨物や海上貨物の輸出入通関を、オンライン化することによる官民共同で開発された通関情報処理システムのこと。現在、航空貨物通関情報処理システムをAir NACCS、海上通関情報処理システムをSea NACCSと呼んでいる。 通関システムをオンラインで結ぶ時代…

仲値とは

為替銀行がその日1日の対顧客取引に適用する相場を算出するための基準になる相場。日本の銀行は公示相場制度をとっているため、午前10時近くの市場相場を仲値として定め、仲値に一定の手数料や金利を加減して、原則としてその日1にち適用する対顧客相場を決…

トレジュアリ・チェックとは

米国財務省が年金や税金還付など米国政府の支払いのために発行する指図式の証券のこと。銀行経由で財務省に呈示すると支払いが行なわれ信用度が高く、裏書譲渡も可能であるが、偽造や変造が発見された場合は支払い後6年間は呈示銀行に返還できることになって…

トレード・タームズ(定型貿易条件)とは

貿易取引契約で売り主と買い主で定型化された価格と共に使用される取引条件のこと。インコタームズがもっとも一般的である。貿易取引契約は、国際間の法律や慣習、その他環境要因を異にするため、売り主と買い主の義務、費用・危険負担の分岐点などについて…

取立統一規則とは

国際商業会議所(ICC)が制定した代金取立に関する国際規則のこと。手形、小切手、送り状などの代金取立を円滑に行うために国際商業会議所が制定した国際規則で、関係当事者の責任・義務のほか事務などの統一的基準が規定されている。当初1956年に制定された…

取立為替手形とは

海外近郷から取立のために送付されてくる手形のうち、海外の銀行が買い取ったもの、つまり買為替のことをいい、代金取立手形(Bills for Collection)とは区別されて用いられる。勘定に「取立外国為替」が使用される。

取立外国為替とは

一覧払輸入手形が外国の銀行で買い取られて取立のために送付されてきた場合に使用される勘定のこと。船積書類などが到着した時点で「取立外国為替」勘定がたてられて「外国他店預け」勘定に振り返られる。顧客が一覧払いで決済を行う場合は顧客勘定からの入…

取消可能信用状とは

一度発行された信用状のうち、発行銀行によって、いつでも変更や取消が可能な信用状のこと。取消可能信用状は発行された後でも、受益者に事前に通知することなく、いつでも変更や取消が可能である。一方取消不能信用状は発行銀行、確認銀行、受益者など信用…

トランパー(不定期船)とは

航路、寄港地、発着日時、投入船舶および隻数が一定している海上運送を定期船輸送といい、運航期日や航路が一定ではなく、荷主が必要とする時期および航路に船腹を提供する海上運送を不定期船運送という。不定期船のことはライナー(Liner)と呼び、不定期船…